2018年11月

みんな書いてね

若手で超ゆるい消毒照度区ショウドク抄読会を行うという話が出ております。
抄読会というのは常に一発変換されないのでいちいち「智恵子抄」などと入れるのが難儀です。 

前の職場でも「草の根抄読会」という若手抄読会をしていたのが懐かしいです。
研修医の時から抄読会や勉強会を立ち上げては失敗した経験上、若手が自発的に立ち上げて続けるコツは2つあると思っています。

一、コアメンバーとして2人以上で立ち上げること
  一人で立ち上げ=立ち消え必須。責任持って運営して毎回出席できる人を自分以外にもう一人は確保すること。3人いるとなお良い。増えすぎると責任感が分散するから2、3人がベスト。

二、やみくもに批判する人や攻撃的な人にはちょっとどいておいてもらうこと
  学会じゃないんだからそんなところで攻撃しても百害あって一利なしだと思っています。恐怖と萎縮は、自由な発想の最大の敵だ!やだカッコいい!!

これさえ守れば8割は続くのではないかと思っております。

最近また中島先生が興味深い論文を教えてくださいました。
The Complexities of Evaluating the Exposome in Psychiatry: A Data-Driven Illustration of Challenges and Some Propositions for Amendments

Schizophrenia Bulletin August 2018 


Exposomeって初めて聞きましたが、 みなさまご存知でしょうか。

「個体に対する環境からの曝露」を、こう呼ぶそうです。

一般的に環境要因は2種類に分けられるらしい。

・General external environment:気候、人間関係、都会か田舎か、など
  
・Specific external environment:食べ物、タバコ、麻薬、運動、など

これらが関与して、Internal environmentに影響を与えたり、
個人の疾患発症リスクを上げたりするということ。

もともと免疫系の話題から発症したらしいですが、精神疾患でも重要だ!と言われ始めたということのようです。論文では、Netherlands Mental Health Survey and Incidence Study-2 というデータセットを使って、リスクファクターと精神病症状に関する、プレ解析のようなことをしていました。
今までもcannabisと精神病症状はかなり関係が深いということは言われていますが、この論文でも綺麗な相関図を出しつつ、いろいろな解析モデルを試して15%しか有意に相関しなかったと正直な記載。
提言がメインのこの論文ですが、特に精神疾患では重要になる概念のような気がします。それこそ大麻、養育環境、移民、民族、仕事環境だってそうだし、疾患の発現や悪化にどう考えても影響しそう。

特に私が専門(※なんちゃって)にしつつある発達障害は、診断基準に「社会的コミュニケーションの障害」というのがメインで入っています。
本当は生物学的であってほしい診断基準なのに、すでに外部環境との相互作用という概念が大きく入っている状況。

外部の環境を定量化して解析して、予防・治療できたらさいこーだし、
そのぶん生物学的にアプローチしないといけないところがより明確になるかなと思っています!!

なんてことを本日の実験中に書きました。
実験お疲れ様でした。

 F.M

ブログ書きましょう

本日も実験・臨床などなどお疲れ様です!

前の職場では医局ブログとして当時の教授の命を受け
「ママ女医の育児日記」とやらを書いていました。

今ふと確認したら未だトップページにバナーが残っていました。 

気を遣って消されていないだけだと思うのですが
敢えて言うのも自意識過剰ぽいので
朽ち果てるまで放置しようと思います。

でもここは医局ではなく「ラボ」。

少しはアカデミックなことを書かないとお役御免になりそうです。

それでは少し本日のスレッドの論文(中島先生より投稿)を見てみましょう。

Biological Psychiatry 2018年11月号
Common Dysfunction of Large-Scale Neurocognitive Networks across Psychiatric Disorders

最近connectivityが熱いですね(個人的に)
これまでもdefault mode networkとかsalience networkが精神疾患では機能が変化しちゃってるのでは?とか言われていましたがこれは初めてのメタアナリシスということで。
なんと患者群(8疾患)と健康群のfMRI結果をそれぞれ8000人以上含めてメタをしたというかなり巨大な感じです。ネットワーク解析をする面々には必読なのではないかと思われます。

だいたいDMNとか超有名なくせに実は今だに論文によってシードがバラバラとか知ってました奥さん?
そして脳波の扱いが雑!奥さん!
ネットワーク解析とかそこまで空間解像度がいらない解析なら脳波の時間解像度をフル活用していきたいものです。

果たして、精神疾患におけるネットワークの変化はいかに?
診断に使えるのか?効果判定には?疾患ごとに異なるのか?

そういうのは本文が取れてから吟味することにします。
まだPubmedさんに収載されていないのです。

紹介しようというのに本文が取れていないというユルい感じですが
ブログ投稿のハードルを下げておこうと思っているだけです
わざとです。わざと。

F.M 

いよいよはじまり

MTRラボのブログをはじめました!!

学会発表、論文執筆、統計解析、実験記録、

そんなサイエンティフィックな話題を随時お届け♪

・・・のはずですが、

今日は扁桃腺が腫れていて力が出ません。

4年前から親知らずが月に1回ずつ腫れるようになり

1年前にようやく抜いたら今度は

扁桃腺が月に1回ずつ腫れるようになりました。



扁桃腺を取ったら今度はどこが腫れるのか乞うご期待です。


(F.M)
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